理事長あいさつ

理事長あいさつ

 6月になりました。丹波篠山地域では田植えが終わりました。今年は「米騒動?」の影響もあるようで、水をたっぷり張った水田が例年より多く見られます。備蓄米の取り扱いなど、9月の新米が出回るまで何かとニュースの元となりそうです。
 和寿園では、令和6年度の事業と決算を総括した報告書を取りまとめ、先月の理事会で説明させていただきました。長引く感染症の影響もあり、ショートステイの受け入れ中止や、デイサービスの利用制限などにより利用人数が減少したこと。また、電気やガス、燃料費、食材や物品の価格高騰による経費の増大で経営的には厳しい結果となっています。
 この報告書のなかで「事故報告」という項目があります。養護、特養、デイサービスの3つの事業を行う中で、どうしても利用者の事故は発生します。特に介護度の高い利用者が増加しているため、転倒やずり落ちなどのリスクが高くなっています。年間でトータルすると約330件になり、毎日1件程度の事故が発生していることになります。
 養護と特養で100名、特養のショートステイで約25名、デイサービスで35名が日々生活をされているなかで、隣人とのトラブルなど不可抗力のものもありますが、小さな事故でも「気づき」により大事にならなかった事例もあります。
 車を運転される方は「ヒヤリハット」という言葉を聞かれたことがあると思います。普通に車を走らせているとき、路地から自転車が飛び出して「ヒヤリ」としたこと、交通違反を取り締まっているパトカーを見て「ハット」したこと。これを安全運転につなげる標語として使われています。
 介護の現場でもこの「ヒヤリハット」を「気づき」として、職員の不注意による事故を無くすよう取り組んでいます。また、便利な福祉機器も増えており、これらの導入により事故防止に努めています。事故ゼロは無理だとしても、利用者が日々平穏にお過ごしいただくことが施設としての最大の願いです。皆様には更なるご理解、ご協力を賜りますようよろしくお願い致します。

                        

                          令和7年6月
                            理事長 山本喜代治